はじめての葬式仏教

仏教

仏教の歴史と宗派について

仏教はインドを発祥の地とする世界的な宗教の1つで、日本においても主流となっています。

仏教の始まり

キリストやイスラム教に次ぐほどの規模を誇りますから、まさに世界宗教の1つといっても過言ではないでしょう。
開祖は釈迦で仏陀の教えを説く宗教と、日本を含めて広く知られているのが特徴です。
苦の輪廻から解脱することを目的に、原因や結果の理解に努めたり実践を行う宗教です。
始まりは紀元前450年頃といわれていて、当時釈迦が無我を説いたのが画期的とされます。
現在は宗派が細かく数多く分かれていますが、分派が加速したのは釈迦が没してから死後数百年が経過した後のことです。
いわゆる部派仏教の発生は大衆部と上座部に分け、細分化して大小の勢力が今に至ります。
比較的勢力が大きいのは上座部で、開祖初期の教えを現在も伝え続けています。
紀元前が終わる頃には、やがて日本に伝わることになる大乗仏教が教義の多様性を見せていたり、宗派が複数に分かれていました。
伝わり方は様々で、チベット系もあれば真言宗の密教もありと、実に混沌としていた時代です。

仏教は世界的にはマイナー?

かつては多くの国が主要な宗教と捉えていましたが、その国々の大多数は滅亡しており、現在は世界的な宗教でありながら扱いはマイナーです。
発祥国であるはずのインドでは廃れているほどですから、今でも神道と並んで多くの教徒を誇る日本は、世界的に見ても珍しい国だといえるでしょう。
ただ、宗教弾圧や教徒に対する圧迫といった問題は、世界の各地で点在しています。
日本と台湾を含む東アジアだけで、全世界の半数の教徒を占めていますから、それだけ他の宗教に押されていますし、決して教徒は多くないわけです。
しかし、日本においては文化と深く関わっているので、今後も衰退したり廃れる恐れは小さいでしょう。

日本での仏教の宗派の数

本場インドでは、釈迦をルーツに部派と大乗、密教と時代と共に変遷しました。
日本でも時代によって宗派とその規模の割合は変わっていますが、現代ではその多くが鎌倉仏教に属しています。
代表的な名前を挙げると、華厳宗や法相宗に律宗、真言宗や天台宗と日蓮宗、そして浄土宗や浄土真宗が当てはまります。
曹洞宗も知られていますし、融通念仏宗や時宗、臨済宗と黄檗宗も合わせて13に分けられます。
大きく分けると南都六宗系、平安二宗系や禅系ということになります。
南都六宗系や禅系はそれぞれ分派していますが、平安二宗は空海が開祖の真言宗と最澄の天台宗に分派して、天台宗は更に日蓮宗や浄土宗、浄土真宗へと変化しています。
とにかく全体を把握するのが難しいほど変化しており、日本に伝来した飛鳥時代から数えると、文字通り変遷の歴史が続いてきました。
伝来当時は、当然ながら神道との衝突があって、新しいものが受け入れられるまでに時間が掛かっています。
特に、宗教はデリケートなので衝突があるのは当然ですし、その記録は日本書紀にも記されます。

日本では鎖国時代に独自の進化

日本では長い鎖国時代が続いたので、独自に進化を遂げたり分派した形です。
その為、歴史があって研究対象になっているほどですし、日本の文化と切っても切り離せない重要な意味を持ちます。
現代人にとっては、葬儀や法事といった時に関わりが限定されますが、祭事や季節のイベントに自然と溶け込んでいるのも事実です。
だからこそ細部を軽視してしまっている側面もあるので、一度仏教の誕生や宗派の歴史に目を向けてみることをおすすめします。

生まれた時から当たり前に存在する宗教は、実はとても長い歴史を掛けて作り上げられていたり、変遷や混沌の中で守り続けられてきました。
仏壇1つ取っても、何を本尊とするかは宗派によりますし、仏像だけでなく掛け軸が本尊ということも珍しくないです。
仏具の種類や配置も違ってきますし、持たせられている意味も1つ1つ異なります。

大切なのは教えの理解を深める事

大切なのは、信仰する宗教の教えを確認して、何を祀りどう接したら良いか理解を深めることです。
歴史が古く分派が盛んに行われた仏教は、1つの大きな宗教として捉えられがちです。
理解が難しいのでそう捉えてしまうのも無理はありませんが、それでも小さな違いを無視したり理解を諦めてしまうのは疑問です。
完全に把握するのは無理だとしても、少しでも理解できるように努力することは大事です。
そうすることで異なる考えが受け入れ得られますし、何故かつてある時点で分派したのかも分かるでしょう。

考え方の違いは、仏壇の向きや何に対して手を合わせるか、お線香の立て方やお焼香の回数の差にも関わります。
例えば、浄土宗は卒塔婆を立てたり南無阿弥陀仏を10回唱えることを特徴とします。
一方、浄土真宗は引導や授戒はせず、南無阿弥陀仏の念仏は共通しますが、お焼香は1本を寝かせて置くのが大きな違いです。
位牌はなく戒名に相当する法名をつけ、故人に死装束は着せないといった細かな差異があります。
お焼香の回数は宗派で1回~3回に分けられますから、名前が似ていても似ているようで違いは大きく、他を含めて正確な理解に努めることが大切だといえます。

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