はじめての葬式仏教

お通夜

お通夜の適切な開始時間と所要時間

冠婚葬祭の中でも人の死に関わるセレモニーについて、普段から詳しく調べる風潮はあまりないのではないでしょうか。ひとつには病気等で、必ずしもある程度家族や親族に覚悟が出来ているという訳ではないからです。人間はみんな必ず死ぬことが決まっているのに、日常生活では滅多にその事を意識したりしませんよね。なので、突然の身内の死に遭遇してしまったら、全てを葬儀屋さんにお任せというパターンがほとんどなのではないでしょうか。でも、少なくとも葬儀における最低限の知識は、持っておきたいものですよね。

日本の伝統的なお葬式の流れとしては、先ずお通夜があってその翌日に告別式、そして初七日を終えて四十九日となりますが、最近ではそういった様式にこだわらずさまざまな方法で行われていますが、まだまだお通夜をしてからお葬式という流れが大多数のように思われます。では、お通夜って「夜」という字が入っているぐらいだから夜間に行われるのは想像出来ますが、具体的には一体何時ぐらいに始まってどのぐらい掛かるものなのでしょうか。

お通夜の開始時間

まず、開始についてですが、大体18時か19時から始まるのが一般的であるということを覚えておいてください。受付は30分から1時間前から始まります。ここで注意したいのが、自分の立場によって会場にいつ到着するべきかということが変わってくるということです。自分が故人の親族であるという場合は、通夜式が始まる1時間前までには控え室に入っておきたいものです。一方、弔問客であるという際には、式が始まる15分前には会場に到着することを心掛けてください。このころには親族はみんな着席しているはずです。

ところで、ここで気になるのが「遅刻したらどうしよう」ということではないでしょうか。そりゃあそうですよね。お通夜がいつあるかなんて、そんなに事前に知らされるものではありません。大多数の人が仕事をしていたり家庭を持っていたりするのですから、通夜式が始まる前に会場に到着出来ないということだってあり得ますよね。でも、そんな時でも30分程度の遅刻で済みそうだという場合には、是非駆けつけてあげるようにしましょう。

大体お通夜にかかるのは、式そのものだけならば、1時間ぐらいだということを頭に入れておけば遅刻してもとっくに終わったということもないはずです。それどころか、忙しいのにも関わらずわざわざ駆けつけてくれた、と親族は感謝するのではないでしょうか。

それから、通夜式そのものは弔問客の数に多少の時間のズレが発生することも頭に入れておくことをおすすめします。盛大な式ならば、弔問客もたくさん来ることが予想されるため、お焼香の列が長くなることが考えられます。反対に、最近人気を呼んでいる家族葬や規模が小さい式を執り行うとなると、お焼香の人数だってかなり絞られてきますよね。そして、通夜式の後に個人の家族が「通夜ぶるまい」と呼ばれる飲食の接待を行うというのも一般的な風潮です。わざわざ式に足を運んでくれた弔問客に食事や飲み物をふるまうのですが、弔問客は箸を付けるのがマナ-であるということも、是非忘れないでください。この通夜ぶるまいに掛かる時間が大体1時間ぐらいだと予想されるので、そこから判断すると、多少の遅刻はそれほど気にしなくても良いということになるのではないでしょうか。

もし遅刻してしまったら?

遅刻に関しても親族である場合は、また少し事情が異なってきます。その場合はどんなに遅くなったとしても家族に連絡を入れて会場に行くようにしましょう。なぜなら、通夜式ですべての儀式が終わる訳ではなくて、翌日に告別式が控えているからです。弔問客がみんな帰ったあとに、家族や親族は葬儀屋さんと告別式の打ち合わせがあるので、まだ式が終わった訳ではないのです。

お通夜における服装で気を付ける点

それから、事前にチェックしておきたいのが通夜式に何を着て行けば良いのかということですよね。お通夜の場合は、地味な服装であれば、それほど気にしなくて良いのが普通です。逆にこの段階で喪服等を着て行ったら、故人の死を予測していたかのようで、親族に対して良い印象を持ってもらえないことだってあり得るのです。本当のところは、告別式とは違ってこうでなければいけないという、決まった服装というのはありません。

でも、特に女性の場合は出来るだけ派手なアクセサリ-は着けない方が無難です。パ-ルのネックレスやブロ-チ程度は許容範囲ですが、例えばラメが入ったキラキラのバッグ等は通夜式では目立つし、マナ-違反となります。弔問客として予想出来ていなかったという場合は、最寄りの駅のコインロッカ-に預けておいても良いかもしれませんね。

そうは言っても弔問客として通夜式に参加する場合、1番大切なのは故人の家族や親族の気持ちに寄り添うということに他ならないのではないでしょうか。どれだけマナ-に問題が無かったと言っても、親族を嫌な気持ちにさせてしまったりうっかりと失言してしまうということが、1番のタブ-であるということは心に留めておくようにしたいものです。親族の気持ちに寄り添って一緒に故人を偲ぶ気持ちが大切だということですよね。

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