はじめての葬式仏教

読経

僧侶によるお経には読経料が必要、読経は別名で読誦と呼ばれ宗派による違いも

お通夜や葬儀、法事等が行われる時に僧侶がお経を読み上げるのを読経と言いますが、これは元々経典を広めるために行われていました。近年では読経自体が宗教的な意味合いを持つようになっており、内容としてはお釈迦様によって説かれた、人間がどのように生きていくべきなのかが記されています。読むとこれまでの人生を見つめ直すきっかけになり、改めるべき部分が見つかったら改めるという目的を持ちます。お釈迦様の教えをひたすら読むこと自体が修行のようなものであり、修行によって積んだ徳が功徳です。

読誦とは?

種類について詳しく見ていくと、お経を暗記して声に出して唱えることを読誦といいます。経文を見ながら唱えることを読誦と呼び、複数の僧侶が声を揃えて読むことは譜経です。このような種類があることを知っている人はとても少ないのですが、実は長さにも違いがあって、宗派や葬儀の形態によって長くなったり短くなったりします。平均的な時間を見ると20分程度になっており、長い時には40分以上がかかることもあります。小さな子供がいる場合にはどれくらいの時間がかかるのかがとても気になるところですので、大体は20分くらいで終わることを覚えておくと便利です。

お布施の相場

お経を読んでもらうことや一連の儀式を執り行うこと、戒名を頂くことで謝礼が必要になります。謝礼としてお寺や僧侶に渡すお金はお布施と言い、読経には対価はありませんので読経料という言葉は使われません。ですから、費用を知りたい時でも読経料と調べると情報が得られませんが、大体の相場を知らないといざという時に困ります。基本的には供養をしていただいたことへの感謝の気持ちを表すものであり、費用や料金ではありませんので、お渡しする側の気持ちで決めることが可能です。決まった額がないために実際の額を設定するのが難しいという声もよく耳にしますが、相場を知っておけば慌てることがありません。大体の相場ですが、葬儀の場合にはお通夜から告別式・戒名を全て含めても30万円程度のことが多く、大抵は30万円から50万円の範囲にはいっています。これは宗派によっても異なる部分であり、中には高額なお布施が一般的になっている宗派もあるようです。納骨式やその他の法要に関しては、3~5万円とあまり差は見られません。お金の問題は確認し辛いのですが、分からない時には葬儀屋さんに尋ねてみましょう。地域による差もありますので、予想よりも安かったり、逆に非常に高いと感じるケースもあります。

お布施の渡し方のマナー

お渡しする金額の相場が分かったら、次に渡し方についてのマナーも覚えておく必要があります。くれぐれも僧侶に対して失礼のないように、マナーを覚えておきましょう。お布施にはきちんとしたマナーがあり、袱紗に包んでお盆の上に乗せて、お坊さんの前に運んだら袱紗から取り出してお渡しする、というのが主な流れです。お盆がない時には袱紗の上にお布施を乗せて差し出すのでも問題はありません。いつお渡ししたら良いのかも迷ってしまいますが、特に決まりはありませんので、タイミングを見計らって流れを邪魔しないような時を選ぶのがベストです。一般的には葬儀が始まる前が多いですし、お墓参りの際は読経が終わってひと段落した時にするのが一般的です。表書きには「お布施」と記載し、下段にご遺族の家の名前や喪主の方の氏名を書くのも忘れてはいけません。よく仏事は薄墨で書くのがマナーとされていますが、お布施は不幸ごとではないため、薄墨でなくて普通の墨で書くのが基本です。筆が無い時には、筆ペンやサインペンで書いても構いません。包み方では、奉書紙で包むか封筒に入れて中袋は不要です。中袋は二重となりますので、不幸が重なると言われています。縁起が悪いことですので、中袋は使わないようにしましょう。

お布施は本来、お礼ではなくてご本尊に捧げるものです。ご本尊とは信仰している対象のことであり、お寺側はご本尊の安置している寺院を維持するために活用します。それによってお寺としての仕事を続けることができ、その後もお通夜や葬儀、法事等がきちんと執り行われることになります。ですから、相場はあくまでも目安であり、気持ちだけ包めば良いとされていて、明確な決まりはありません。

お経の種類

お経と言っても仏教には非常に多くの教えがあるため、いくつかの種類を聞いたことがある人も多いようです。有名なところで言えば般若心経がありますが、これは天台宗や真言宗、浄土宗、禅宗を宗派としていて、昔からお守りとしてたくさんの人たちに利用されてきました。他にも天台宗や日蓮宗を宗派とした法華経、浄土宗や浄土真宗を宗派とした阿弥陀経等があり、それぞれの形で読まれています。

読経は心を落ち着かせる

読経は故人に対して読まれていると考える人も多いのですが、実は故人を亡くして悲しみに暮れている人たちが心を落ち着かせる効果を持っています。聞いているうちに気持ちが落ち着くのは、低く抑揚のない声で唱えられているからという声もあるようです。

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