葬儀のお車代はいくら必要?
葬儀のときは僧侶に支払う必要のあるお金としてお車代があります。初めてお葬式をされる方はいくら必要か迷うことが多いでしょうが、これは法律で決まっているわけではありません。結婚式の祝儀の金額に差があるのと同じで、相場はあっても明確な金額があるわけではないのです。宗派によっては受け取らないところもありますが、ほとんどの宗派には支払いしておくのが好ましいです。僧侶は葬儀式場まで歩いて来られることは少なく、クルマに乗ってくることが多いでしょう。ガソリン代は無料ではありませんので、ここはマナーとして支払いするのが得策です。そうでなければ僧侶に交通費を自己負担させることになります。
住んでいる地域で異なる?
ここで葬儀のお車代の金額になりますが、これは一概に言えるものではないです。お住まいの地域によって変わりますので、まずは地元の方に相談してみるのが得策です。とは言っても誰にでも聞けるものではありませんから、友人や親しい知人などにさりげなく聞いてみるとよいでしょう。3,000円~5,000円くらいという金額を聞けたら、5,000円にしておけば間違いありません。物価の高い地域では2~3倍くらいの金額になるケースがありますので、地域ごとの相場を調べておくのが得策です。インターネットでは簡単に相場を調べられますが、その金額は3,000円~2万円などと幅が広くなっています。地元の相場を基準として、相場の範囲内で少し多めに包んでおけば間違いはないです。
距離でも変わる?
ただし距離の問題は無視できないので、ここも計算に入れるようにしてください。往復3kmの近場と往復30kmの遠方では話がまったく違ってきます。両者が同じ金額であることに違和感を覚える人は多いはずです。往復3kmだと交通費はほとんどかかりませんが、だからと言って1,000円というわけにもいきません。クルマを運転すればガソリンが消費しますし、クルマ自体も乗った分だけ消耗するのです。さらに僧侶自身が運転して葬儀式場まで来られるので、手間や時間もかかってしまいます。こうした状況を考慮するならば、1,000円といった少額にはなりません。一方で多く渡せばいいものでもありませんので、あくまで地域の相場の範囲で考えるようにしてください。お葬式を複数回挙げている親族がいるならば、直接聞いてみるのが確実でしょう。
ほかにも寺に直接聞いて確認をするという方法もあります。インターネットが普及する前は、こうした情報を簡単に調べることができませんでした。それゆえ僧侶に対して直接聞くという方法はまったく失礼にはあたらなかったのです。現在はインターネットで簡単に調べられる時代ですが、地域や距離によっても変わってくることですから、寺に聞くという行為は失礼ではありません。葬儀のお車代は必須ではありませんが、気持ちやマナーとして大切なものです。例えば会社の同僚のクルマで毎日送り迎えをしてもらっているなら、たまにお礼をするのが礼儀です。乗せてもらうのは当たり前という顔をしていると、周りから白い目で見られるようになります。余計なお金はなるべく払いたくないという人はいますが、決してケチになってはいけないのです。
新札か古い札か
お葬式のお車代は硬貨ではなくお札で支払いするのが基本です。ピン札かどうかはあまり問われませんが、その人の考え方によって変わるところはあります。新札のほうがもらって気持ちのいいものですから、新札で支払いするという人は多いでしょう。一方で新札は避けたほうがいいという声も少なくありません。お金を用意する状況になったとき、必然的に新札は少ない状態になるでしょう。ほとんどが折れ目がついたり、よれていたりする使い込まれた札であるはずです。新札を集めるためには事前の準備が必要ということから、葬儀で使用するのは避けたほうがいいという考え方もあるわけです。これに関しては迷ったときは、ちょっと古い札と考えておけばよいです。もちろん傷みが激しくてしわくちゃになった札を使用するのも得策ではありません。
お車代は総合的な判断が必要
結論としてお葬式のお車代の金額で悩んだときは、葬儀に参列する親族と相談して決めるのが得策です。相手が5,000円を包んだと言っていたならば、それに合わせるのが無難でしょう。ただ葬儀式場への距離の問題はありますので、距離も加味して調整することになります。金額は明確には決まっていないので、地域の相場に合わせるのが得策です。そして相場というのは誰かに聞かないと見えてきません。お葬式を経験している親族に確認してみるのが一番よいですが、それが無理ならば友人や知人などでもかまわないです。金額は少なすぎても多すぎても好ましくないので、相場の範囲で設定してください。地域ごとにお車代への考え方が異なり、場所によっては1万円以上が相場というところもあります。また宗派・お寺によっては距離に関係なく、原則として受け取らないというケースもあります。